こんにちは
カウンセリングサービスのなかやしのぶです。
パートナーとのケンカは、できればしたくないものですよね。
でも心理学では、ケンカは単なるすれ違いや衝突ではなく、お互いの心や関係性を映し出す大切なサインだと考えます。
今回は、ケンカで感じる「怒り」の心理に注目しながら、怒りの奥に隠れている本当の気持ちや、関係をよりよくするヒントについてお伝えします。
怒りは心を守る感情だった|ケンカで怒ってしまう心理
パートナーに対して、わかって欲しい、助けてほしい、愛して欲しい、これらが言えないときに、私たちは怒りを感じます。
「ちっともわかってくれないじゃないの」「何で助けてくれないの」「どうして愛してくれないの」というように怒りにしてしまうのです。
わかって欲しいけど、そんなことって言われるかもしれない、
助けて欲しいけど、忙がしそうだしきっと無理だよねって思える、
愛してなんて、自分だって上手に愛せていないのに・・・
不十分な自分を指摘されるのがこわい、嫌われてしまうのこわい、そもそもダメな自分は愛されるわけがないと思っているから言えない、そうな風に感じたとき、瞬時に怒りを感じます。
それは、傷つきそうになった心を、もう傷ついている心を、これ以上傷つかないように守るために、怒りを感じるようになっているからです。
そんな風に、相手に対して怒りを感じている時は、自分の心を守っています。逆に、自分で自分に怒りを感じているときには、誰かの心を守っています。
怒りは、心が傷つかないように守る大切な感情なのです。
ケンカの怒りには3つのパターンがある
ケンカをしなくとも、怒りには3つの形、パターンがあります。
これは、ケンカした時の態度として現れやすいのです。
能動的な怒り
能動的な怒りとは、怒りの攻撃性が外に向けられることです。
相手に向かって、不満や文句を言う、暴言、暴力など怒りを表現することを言います。
受動的な怒り
受動的な怒りとは、自分が怒りを持っている自覚はほぼなく、相手の思いを否定します。
自分の思いを言わないとか、不機嫌な表情、態度を無意識にしてしまう、相手を困らせる行動などで相手を怒らせるのが特徴です。
引きこもりの怒り
引きこもりの怒りとは、自分の怒り、攻撃性を隠すために心を閉ざして、相手との繋がりを切ってしまうことです。怒りを隠して隠れますが、その態度が怒っている証だと伝えます。
また、引きこもりの怒りを持つ人は、被害者意識を持っていることがほとんどです。この怒りの原因は相手のせい、相手が変わらなければ解決しないと思っています。
だけどその心の奥には、必ず誰かをがっかりさせた、愛する自信を失った痛みが隠れています。
熱いケンカは、まだ愛があるサイン
特に、能動的な怒りを武器にするケンカは、熱い戦いになります。
言い合いをしたり、時には物を投げたり、直接叩いてしまうこともあるかもしれません。
外から見ると、とても激しくて、全然愛がないようで、もう終わっているように見えたりしますが、熱い戦いが繰り広げられている間は、実はまだかなり愛があったりします。
直接怒りをぶつけることで、「あなたにわかって欲しいの」「あなたに助けて欲しいの」「あなたに愛して欲しいの」と訴えているのです。
この熱いケンカを終わらせるには、素直に、わかって欲しい、助けてほしい、愛して欲しいと伝えることが必要です。
また、自分と同じように怒りをぶつけてくるパートナーにも、わかって欲しい、助けて欲しい、愛して欲しい気持ちがあるのだと理解して、パートナーのニーズを先に満たしてあげると仲直りしやすくなります。
冷たいケンカは、心を閉ざしてしまった状態
冷たいケンカは、怒りを隠して引きこもったり、パートナーに関心を持たないことで、怒りを感じないようにしたりします。
怒りを感じないことで、傷ついた自分の心の痛み(パートナーとの関係でできたものとも限らない。パートナーとの関係以前から持っている痛みであることも少なくない)に刺激を与えないようにするのです。
側から見ると、穏やかな関係に見えますし、当人同士も、仲が悪いと思っていないことが少なくありません。
だけど、パートナーにわかってもらおうと、助けてもらおうと、愛してもらおうとすることを諦めているので、死んだような苦しさを感じます。
引きこもったり、怒りを抑え感じないようにし続ければ、楽しさ、喜び、幸せという感情も感じなくなります(感情を抑えることはできても、この感情だけと選ぶことはできず、すべての感情を抑えることになる)。
怒りを抑え続けることにエネルギーを使い果たしてしまえば、他のことをやる気力も出なくなってしまいます。
そんな冷たいケンカを終わらせるには、自分自身を愛すること、自分自身の痛みを癒すことが先になります。
自分の心を回復させること、自己愛を高めなければ、苦しさから抜けられず幸せにはなりにくいのです。
ケンカは、相手を傷つけるために起こるものではありません。
心の奥にある「わかってほしい」「助けてほしい」「愛してほしい」という願いを教えてくれる、大切なサインなのです。

