こんにちは
カウンセリングサービスのなかやしのぶです。
大好きなパートナーとのケンカは、できれば避けたいものですよね。
でも心理学では、ケンカは関係が悪くなった証拠ではなく、恋愛が次のステージへ進むための大切なプロセスだと考えます。
今回は、恋愛でケンカが始まる理由や、「依存のステージ」「自立のステージ(パワーストラグル)」という心理学の考え方から、ケンカの意味をお伝えします。
恋愛のプロセス・ケンカの種を作る依存のステージ
恋愛には、たどるプロセスがあります。
そのプロセスの中に、ケンカの時代があります。
恋愛の始めは、パートナーが素敵に見えます。素敵に見えすぎてしまうのです。
「こんなに相性のいい人はいない」「今まで付き合ってきた中で一番だ」「かっこいい、かわいい、強い、頼もしい、面白い、やさしい・・・」などなど、「もう最高だなぁ」と思います。
でも、素敵に見えているのは、自分の理想を貼り付けている部分が大きいです。
私たちには、育ってきた中で、自分の理想、理想像を持っています。それをパートナーに貼り付けて見ているのが恋愛の始め、ロマンスと言われる時代なのです。
そしてまた、自分自身も理想の自分でいようと一生懸命に努力をします。
人は、強いところもあるけど、弱さも持ち合わせています。
たもしいところもあるけど、不得意なところには消極的になるし、面白いけど、だらしないとか、優しけど、決断力に欠けるとか、いいところだけの完璧な人はいないのです。
理想通りでいようと無理をしすぎているから、次第に疲れが出てきます。
こんなにやさしい人だから、「少々本当の自分を出しても大丈夫だろう」とも思えてきます。
そうしてやがて、お互いに理想通りでないところが目につき始めます。
だんだんと、「あれ?」と思うことが出てくるのです。
でも、パートナーに理想の人であって欲しいから、自分の勘違いだろうとか、そんなはずはないと、「あれ?」と思ったことを否定しようとします。
そうでなければ、「嫌われやったのかな?」と不安になって、パートナー好みの自分を演じ続けようとします。
ますますいい人を強化して、我慢や犠牲をしたりするようになるのです。
このようなことをする時期を、依存のステージと呼びます。
依存のステージでは、どうしたら愛されるかを学ぶステージだと言われています。
依存のステージで、いい人を演じたり、我慢や犠牲をしたりしている間は、まだケンカはできません。
「フラれちゃう」と思えるので、本当の気持ちは怖くてなかなか言えないのです。
だけど、言えない気持ち、我慢や犠牲というものが、後にケンカの種になります。
始めは小さな文句くらいのものかもしれないけど、積もり積もると大きくなってしまいます。少しずつ、少しずつ不満はたまっていくのです。
恋愛のステージ・ケンカをする自立のステージ
依存のステージからの積もり積もった不満が大きくなって、限界がやってくると、やがてケンカの時代がやってきます。
どうしたら愛されるかを学ぶ依存のステージが終わって、どうしたら傷つかないかを学ぶ自立のステージに進むのです。
自立のステージに入りはじめは、まだパートナーへの期待があります。
だけど、本当の気持ちが伝わらないので、期待は裏切られ続けます。
我慢したり、犠牲したりしても、気づくようにちょっぴり拗ねてみても、相手からの愛が手に入らずに結局は傷ついてしまいます。
そうすると今度は、「もう傷つかないようにすればいのだ」と、自分のやり方を作り上げていく作業に入ります。パートナーにわかってもらおうとするよりも、自分の力でなんとかしようとするのです。
やがてそのやり方は、戦いの武器にとなり、お互いのやり方と主張した、主導権を争う戦いが起きるようになります。
自分のやり方ができてきて、ここまできてやっと、ケンカができるようになるのです。
また、このケンカの時代を、パワーストラグル(主導権争い)と呼びます。
自分のやり方を押し通そうとするケンカは、自分がいかに正しいのかを証明することで、相手を負けさせようとします。
それがうまくいかないと、脅したり、罪の意識を感じさせたり、取引するようなことを提案して相手をコントロールして支配下に置こうとしたりもします。
やがてそんなケンカに疲れると、別れがやってきたり、あえてケンカを避けて役割で繋がっているような関係になってしまうこともよくあることです。
表面上ではケンカしていないようですが、パートナーに関心を持たない、向き合わないというカタチでケンカをしていると言えるでしょう。
恋愛のプロセス・ケンカは信頼関係ができた証
ロマンスからパワーストラグルとは、恋愛のたどるプロセスです。
どんな恋愛でも、必ず始まりはロマンスから始まり、その後パワーストラグルへと進んでいきます。
そのプロセスは、我慢や犠牲からケンカへと悪い方へ進んでいるように感じられますが、「ケンカをしても大丈夫」と、心が思えるまでの信頼を築いているということでもあります。
ケンカができるのは、2人にそれだけの信頼関係ができているという証なのです。
また、ケンカの先に進むことができれば、ひどいお互いを見せ合った分だけの安心感や親密感を感じることができるようになります。
それは、ロマンスで感じていたものよりも何倍も大きなものだと言われています。

